1998年某月某日


静岡から友人のさくらえびさんが大館出張ということなので、計画した釣行でした。午前４時に船頭さんとの待ち合わせ場所に来るが、船頭さんが来ない・・・。30分ほど遅れて船頭さん登場！船着き場に案内してもらい、バタバタと出港。ブリのジギングを始める。状況は良くないらしいがここ数日はポツポツと引縄漁で釣れ始めているらしい～。25ｍラインからジギングを開始、50～60ｍ付近まで探る。で、探り終わるとまた25ｍラインに戻りジギング。一流し20～30分である。タックルは、ベイトタックルでＰＥライン４号＋フロロ14号、120ｇジグというものでした。ここではブリの15キロの可能性大なのでこのような最強タックル？となりました。しかしこのタックルではジグの動きが悪すぎます。ジグをハオリ70ｇに、さくらえびさんはP-BOY65gに変えジギングを続けました。しかし・・・、釣れません（泣）　船頭さんは「ブリの反応は出てるんだがな～。なんで釣れないんだろ～？」と言う。そのうち生き餌のイワシを流し始めました・・・。しばらくすると電動リールの巻き取り音がする。見ていると50cm位のヒラメを釣り上げた。しかしブリは釣れない。「ヒット！」今度はさくらえびさんのロッドが曲がっている！しかしただ曲がったまま（笑）ゴミを引っかけた感じである。まさにヒラメのファイトだ～（笑）慎重に巻き上げ、タモを入れる。やはり40cm弱のヒラメであった。		やっとさくらえびさんに青森の魚を釣って貰いました。　一安心でした。　午前９時頃までジギングを続けますが、釣れたのはそのヒラメ１匹だけでした。「10時頃になると潮が速くなり過ぎジギングが出来なくなるから、そうなったら生き餌でヒラメやソイを釣って遊ぼう～！」と船頭さんが言ってくれました。そろそろ釣れないジギングがしんどくなり始めた頃、それは始まりました。そうクロマグロのナブラです。サイズは５～６キロクラスですが、久々に見るクロマグロのナブラは気持ちを盛り上げてくれました。本当はクロマグロ遊魚は認められてませんが、ここブリの場所に入ってくるクロマグロは黙認？らしい・・・。　「マグロをやってみるか？」と船頭さんの暖かい声（笑）「やりましょう～」と私の弾む声！タックルをミノーのキャスティングタックルに持ち替え（何故かすでにセットしてある）、ナブラを追いかけます。が、クロマグロのナブラは簡単にはいきません。ナブラの進行方向で待ち伏せ的に狙うのですが、キャスティングの範囲からそれていってしまったり、船に驚いて沈んでしまったりでなかなか上手くいきません・・・（泣）ナブラがクロマグロ漁場の方に行ってしまったので、とりあえず断念（泣）　船頭さんから「本業（ブリジギング）に戻るぞ～」と声が掛かる。


ジギングをやっていても、すでに心はクロマグロ！ほうぼうで立つナブラが気になって仕方ありません（笑）再び良いナブラが立ちました。もうジギングなんかはやってられません！船頭さんも私達の心を察してかナブラを追いかけます。船頭さんが「マグロが跳ねてないときでもキャスティングを続けるように・・・」と言う。後で聞いた話だが、ナブラが立ってないときでもそこら中にマグロがいたらしい。船頭さんには見えているそうだ・・・。私達には・・・、当然見えない（笑）　キャスティングでは釣れないので、そのままミノーを使いライトトローリングをする。ラインを50ｍ程引き出し、デッドスローでゆっくりと船を走らせる。最初は緊張してましたが、５分もすると飽きてしまいました・・・。やっぱりトローリングは退屈です。さくらえびさんはコックリコックリと半分寝てしまいました。しかしその間船頭さんとマグロの話が出来ました。30～40分程トローリングしましたがノーヒット。　私も段々と眠くなってきました。　「回収～！」船頭さんが叫ぶ。フッと廻りを見ると大きめのナブラが立ち始めている。急いでミノーを回収する。ナブラを見ていると今までの５～６キロサイズとは違う。		たまにする横っ飛びジャンプを見ると１ｍクラスだ～！15～16キロサイズだろうか～？もうアドレナリンが出まくる・・・（笑）。　ナブラを追いかけたり待ち伏せたりするが、キャスティングの範囲内にナブラが出ないのです・・・。もう10～15ｍ届かない（泣）。ナブラは２つの群に分かれ、私達は大きい規模のナブラを追います。船はフルスロットルでナブラを追いかけます。　ナブラを追い続けて３回目。船の右側に浮いたナブラにキャスティングするが届かず・・・。続いて右前方にナブラ・・・。「よし、移動！」と思った瞬間、左舷25ｍにナブラ！しかも今までとは又違う20～30キロクラスだぁ～！　「さくらえびさ～ん、ひだり！ひだりぃ～！」と言いながら、左舷に走りキャスト！　私のミノーはナブラのど真ん中に着水！続いてさくらえびさんキャスト！　もの凄い緊張感！　ラインを張ると・・・もう食っている！「ヒット！」　続いてさくらえびさんも「ヒット！」「お～、ダブルヒットだぁ～！」


私はライン交差を避けるために、トモに移動。　なが～いファイトの始まりでした。お互いのマグロが逆方向に走り出したので、場所を交換。”ジャー”というファーストランは無いが、”ジー”という感じのファーストランが50～60ｍ、ドラグをゆるゆるにしてあったので（多分2.5キロ）少し締める。すこしやり取りした後”ジ・ジ・ジ”というトルクフルなセカンドラン？が50ｍ位ありトータルで120～150ラインが出てしまった。もう少しドラグを締めたいが結構ライン切れの話を聞くのでそのままで行くことにする。ランが止まったようのでリフトアップを始める。割と簡単に70ｍ位まで巻き取ることが出来た。ここまでで、およそ15分位経過・・・。この頃から腰痛が始まる。　さくらえびさんは？と見るともうマグロの回転が始まっている。水深20～30ｍの辺りから回り始めたそうだ。「回り始めたから、マグロは弱って来てるぞ！後は時間を掛ければ捕れるぞ！」と船頭さんの檄が飛ぶ！		「TOORUさんはラインどの位出ている？」「70～80ｍです」「じゃあ、そのまま遊ばせておいて・・・。こっちが先に揚がるから・・・」　ぐっと耐えているだけでもかなり苦しいが、仕方ない。さくらえびさんのマグロが浮いてきた！ギラギラ光っている！船頭さんが人間でもすくえそうなタモを手に構えているが、最後の最後でマグロを抑える事が出来ない。　「急ぐな！慎重に！時間かけて！」船頭さんは何回も繰り返して言う。マグロが見えてから10分、水面下２ｍ位まで浮いてきた。次の回転時にタモが入る・・・、が１度目は失敗。２度目には無事ランディング！　ファイティングタイム約35分、1ｍ15ｃｍ、23ｋｇ、見事なクロマグロです。　「おめでとう！」


一方私の方は、さくらえびさんのファイトを見ながら残50ｍまできていました。さくらえびさんのランディング終了後、再びリフトアップを始めます。が、体力はかなり限界に来ています。腰は思いっきり痛いし、握力が無くなってきました。　しかし、自分の心に鞭を入れ頑張ります・・・。50ｍから30ｍまでは割と簡単なのですが、30ｍからは全然来ません・・・。ジリジリと50ｍまで戻されてしまいます。さっきから何回もこの攻防が続いています・・・。無限階段のよう・・・。ヒットから45分！もう握力が無く手首の部分でリフトアップしてました・・・。「こりゃ30ｋｇはあるな～、時間かければ必ず揚がるぞ！」船頭さんが言ってくれますが、時間をかける体力がもう無い・・・。　限界です。		船頭さんにロッドを託しました・・・。　船頭さんも頑張ってますが、私と同じ50～30ｍラインから寄せられない・・・。　10分程で再び私に交替。　が、10分でさくらえびさんに交替。　さくらえびさんが頑張りマグロが回転を始め、徐々に浮いてきました。残り10ｍ＋リーダーというところで私に交替。この時点で１時間10分位経過。私は足がふらついてきたが最後の力でリフティング！トップガイドにリーダーが入るくらいまでになった。マグロはやはりギラギラ光っている・・・。　この状態からもう10分かかるのだろうか？そんなに体力が持たないだろう・・・。船頭さんはモリを準備しているし、もう１回転か２回転で勝負だ！トップガイドにリーダーが入った！スプールを手で押さえ、今までより強くリフトアップ！・・・が、”ヌルッ”とフックアウト。

	本日のタックル（TOORU）ブリジギング用
	ロッド　　：がまかつ・ジグシャフト686
	リール　：シマノ・カルカッタ700
	ライン　　：バリバス・10×10・４号500ｍ
	リーダー：サンライン・フロロ14号５ヒロ
	ルアー　：ハオリジグ70ｇ・ＰＪジグ90ｇ・ヒラジグラ100ｇ

	本日のタックル（TOORU）マグロキャスティング用
	ロッド　：ザウルス・チャーマス90Ｈ
	リール　：ダイワ・ＴＤ-Ｘ6000
	ライン　：サンライン・DEEPONE４号450ｍ
	リーダー：バリバス・ナイロン80lb・５ヒロ
	ルアー　：タックルハウス・K-TEN BO ホログラムイワシ

	本日のタックル（さくらえび）ブリジギング用
	ロッド　：バレーヒル・マニューバスティック70Ｍ
	リール　：ダイワ・シーライン50ＳＨ
	ライン　：サンライン・DEEPONE５号
	リーダー：バリバス・ナイロン80lb
	ルアー　：スキルジグ・ハオリジグ・ツルジグ

	本日のタックル（さくらえび）マグロキャスティング用
	ロッド　：ノースランドサザングレートトレバリー83
	リール　：シマノ・ステラ10000Ｈ
	ライン　：サンライン・DEEPONE６号
	リーダー：バリバス・ナイロン130lb
	ルアー　：ザウルス・マグナムレックスイワシ