７月６日　黒鮪80キロクラスと遭遇・・・ 編


　いよいよマグロ釣行が始まる。「トップのトビウオパターンで80キロがあがった・・・」というニュースが伝わり。おいら達マグロメンバーは早速小泊：太郎丸の予約をしたのだった。前日に船長に電話すると、「跳ねるのは昼からだからゆっくり出よう〜」ということで、午前９時出港となった。　当日朝７時過ぎ、自宅を出るとすごい霧が立ちこめていた。だんだん濃くなる霧にライトを点灯した。自動車の流れも悪く、イライラ感が募ってくる。しかし蟹田の山越え道路にはいる頃には、徐々に霧は消え始める。「それでも竜飛あたりは霧かもな〜」と思いながら小泊港到着。 　港には既にむつチームが到着していた。ロッドは既にセット済みで、軽くキャスティングをして体をほぐしていた。ロッドには鮪郎やBC-γがついていた。そのうちに本日同船するSOULSのイチローさんが到着。挨拶していると太郎丸が接岸。パタパタとタックルを積み込んで出港する。
　港をでて竜飛崎方面へと船は進む。やはり竜飛方面には霧がでていた。空気が湿気を帯びていて、かなり肌寒い。合羽を自動車においてきたことをかなり後悔する。15分ほど走り、船は停止。マグロが跳ねるまでマダイ狙いをするのだ。しかし最近のマダイは不調だそうで、おいらの気合いもイマイチ。
　
　周りをみてもあまりマダイ狙いの船がいない。マグロ狙いの船はもっといない。マグロの職漁船は午後から出てくると船長が言っていた。とりあえずおいらはインチクの120ｇを投入。あまり潮がいってないようで楽に底がとれる。「お〜〜〜きたきた」とおいらと反対舷の山本さんの声がした。
　「ん、なになに？」と思っていると、となりの工藤さんにヒット。しかしあがってきたのは手のひらよりも小さなマゾイだった。これはリリース。しかしすぐにヒット。今度はややキーパーサイズのクロソイだった。これは丁寧に血抜きした。なんかソイのサイズもパッとしない感じだ。		 　ポイントは次第に竜飛崎近くに移動していく。それに伴って潮の流れが速くなっていく。チャンスといえばチャンスだ。底は何回かはとれるのだがラインはどんどん出てゆき、ラインはかなり斜めになっていく。「限界だな〜」と思いゆっくりリールを巻く。すると「コツン」と魚の気配。
　「うりゃ〜」とフッキング。すると「ぐんぐん」と首を振るような手応えに「アイナメだ〜」と思う。潮の抵抗で結構重い感じだが、魚事態はたいしたサイズでは無いように思う。浮いてきたのはやはりアイナメで30センチクラスだった。この１本でクーラーを汚したくなかったので、これは工藤さんへのプレゼントとした。
　
　潮は帯島周辺から急激に早くなり、あっという間に沖に流される。ちょうど船長の昼飯時期と重なったためさらに東方向へと船は流れていった。インチクにはタイどころかソイもあたらなくなった。もちろん青物も・・・。船長の昼飯終了。「よいしょ・・・」という感じでエンジン始動。
　ゆっくりと帯島方向へと船を向ける。周りを見ると漁船やプレジャー船が増えてきた感じ。帯島を過ぎビョウブ岩沖でエンジン停止。なんとなくマグロが出てきそうな雰囲気。「昼過ぎたし、そろそろ始まるかな〜」と皆で話す。すると「バシャ、バシャ、」と100ｍ位先でマグロが跳ねた。		 　「いたいた〜♪」と言いながら船長がエンジン始動。すぐにツナタワーを登っていく。おいら達はそれぞれのロッドを握りしめ、船の方々に散っていく。イチローさんはトモでロッドを構えていた。「あ〜、おいらの定位置が〜」と思いながら、しばらくはロッドを持たずに状況分析しようと観察を決めた。
　船はどんどんナブラに向かう。「大きいのも背鰭出して泳いでるぞ〜」とツナタワーから船長の興奮気味の声が聞こえた。ナブラが射程距離になった途端ナブラが沈んだ。それでも「投げろ〜」と船長の声に皆キャスティング開始する。おいらはベイトフィッシュがなんであるか水面を睨む。
　
　水面付近ではトビウオは全く見えない。団子にもなっていないのでカタクチイワシでもないようだ。ベイトフィッシュの跳ねも無いので「コウナゴとかかな〜」と思う。ナブラが沈静化したときに、イチローさんに聞いてみた。「今のベイトフィッシュって何なの〜？」「小さい10センチくらいのサンマかイワシ」とイチローさん。
　「今に時期、サンマって入ってるの〜？」とおいら。「小さいのね・・・」とイチロー。何となくトップの雰囲気じゃない感じ。「誰かミノーとかやってみて〜」と指示を出す。「東がやってます」と山本さんが答えた。だけど「シブキ」でサイズが何となく合ってない感じだ(^^ゞ		 　気がつくと周りはナブラ打ちのプレジャーが集まっていた。ちょっと離れたエリアにはジャンボ引きの職漁船も走り出していた。一呼吸していると再びナブラ。今度は鳥山付きだ。太郎丸もダッシュするが、プレジャーもダッシュ。ものすごい争奪戦が始まった。
　しかしナブラはプレッシャーを感じているようで、近づくと沈んでしまう。それでも何度となく続くナブラを追いつめてキャスティングを試みる。すると山本さんと東さんのルアーがナブラの良いところに着水。「おお〜、これはもしかして・・・」と息をのむおいら。
　
　残念ながら彼らのルアーはマグロの気にそぐわなかったらしく無反応だった。「ふ〜」と緊張が解けていく。すぐに鳥付きのナブラが発生。すぐに向かうがプレッシャーのせいなのかすぐに沈下。ベイトフィッシュもマグロ自体もまだかなり薄い感じだ。気がつけば漁船も集まってきた。
　「もう少し小さなルアーを使ってみて・・・」と船長が指示を出す。それぞれジグミノーやボンバーなどに交換。次のナブラを待つ・・・が、なかなか出てこない。一服しにツナタワーから降りてきた船長に「第１ラウンド終了・・・って感じですかね〜？」と話しかける。		 　「いや〜、最近は第１ラウンドで終了することが多いんだ〜」と船長。「げげ〜」とビビるおいら。「おいらまだキャスティングしてないのに〜」という言葉をグッと飲み込む。船長は缶コーヒーを持って再びツナタワーに登っていく。すると船長の携帯のベルが鳴った。
　しばらく話し込んだ後「○○さんがでっかいのか桁けれど、ギブアップ状態で助けてくれだと・・・」船の向きを180度転換し、ファイトしながら流されていった方向に向かう。10分ほどで船を発見。そんなに大きくない船だ。ミヨシには○○船長、ブリッジには小学生ほどの息子の姿が見えた。
　
　船を寄せて向こうの船長からロッドが渡される。イチローさんがそれを受け取る。○○船長も乗り移り、向こうの船には息子を残し、離れていく。イチローさんは水面に突き刺していたロッドティップを持ち上げて、ファイト体制にはいる。「PEは何号？ドラグはどのくらい？」と聞いている。
　「PE８号で、ドラグは結構閉めてたけど移るときに緩めた・・・」と○○船長。ロッドはSOULSの80なのでイチローさんのかっての知るところだ。ロッドエンドをマンタベルトに突き刺してファイトが始まった。マグロは既に船の真下にはいっており、体制的にはこちらが不利な感じ		 　イチローさんは再びロッドティップを海面につっこみ耐える。結構しんどそうだ・・・。そうしたやりとりが結構続いた。「船長たぶん50ｍないよ・・・」とイチローさんが言った。すると「スルスルスル・・・」と今までの抵抗がウソのように浮き始めた。イチローさんの渾身のリフティングが続く。
　15ｍほどリールを巻くと抵抗はさらに弱まった。「でっかいギャフが船倉にあるから持ってきて・・・」と○○船長に指示をだした。「茂木さん寄贈の特大ギャフだな・・・」と思うおいら。○○船長はギャフを構え水面を静かに睨んでいる。おいらはカメラを構える・・・。
　
　うっすらと白っぽい魚体が見えてきた。イチローさんのリフティングは続く。ぼんやりとした物体は見る見るうちにマグロの形へと変わって見えた。「デカイ・・・」息をのむおいら。カメラのシャッターを押しまくる。
　そして○○船長の特大ギャフが打ち込まれる・・・が、なかなか刺さらない(^^ゞ。ようやくエラに差し込み突き刺す。		 　「ふ〜」○○船長は玉のような汗でびっしょりだ。「ちょっと待って・・・」太郎丸船長はハンドウィンチのポールをセットした。ハンドルを逆転させるが一年以上も使っていないせいなのか動かない。東さんがヘルプにはいりハンドルを回す。するとようやく動きだし、スルスルと特大手鈎がおりてくる。
　
　太郎丸船長はそれを持って左の横顔に突き刺す・・・が、刺さらない(^^ゞ。ハンマーで「カンカンカン・・・」と打ち込んで捕獲ほぼ終了。しかし「マグロの色が戻ってきてるから、暴れるかも・・・」とイチローさん。ロープをしっぽに結び、マグロをデッキに引き入れる。
　そしてナイフを脳天に差し込み締める・・・。初めて船内に笑顔があふれた。既にマグロからは大量の血が流れ出ている。軽く水で流して、記念撮影をする。ホントはイチローさんも写真に入るところだろうけど、何故か写真を撮る方に回っていた(^^ゞ。		 　その後ポイントに戻り再びナブラを待つ。しかし後の祭りという感じだ、プレジャーボートは徐々に少なくなっていき、ほとんどが職漁船となっていた。まだ活イカが手に入っていないらしく、樽流しの漁ではないようだ。
　徐々に日が暮れ、船長は小泊方面へ船を迎える。帰りながらナブラを探すのだが全然見えなかった。そして午後６時港に到着。そのまま終了となった。
　イチローさんお疲れさまです。
　次はおいら達のメンバーからあのサイズを釣りたいな〜と思うおいらだった。




本日のタックル・その１
ロッド：カーペンター　大間黒鮪92
リール：シマノ　NEWステラSW 18000HＧ
ライン：よつあみ ガリスウルトラキャストマンX8 ６号300ｍ
リーダー：よつあみＤＭＶリーダー130lb・２ヒロ
ルアー：カーペンター BC-γ90
　
本日のタックル・その２
ロッド：カーペンター　大間黒鮪92
リール：シマノ ステラSW2000PG
ライン：よつあみ ガリスウルトラキャストマンX8 ５号600ｍ
リーダー：よつあみＤＭＶリーダー130lb・２ヒロ
ルアー：メロン屋工房　UW160
　
本日のタックル・その３
ロッド：シマノ　ＧＡＭＥ炎月Ｂ６３２Ｒ
リール：ダイワ　SL20SH ＋ オシアジガーハンドル
ライン：よつあみ JIGMAN２号300ｍ
リーダー：よつあみＤＭＶリーダー30lb・３ヒロ
ルアー：ブリッジ ベレッタ120ｇ 他