2004年２月10日〜18日・ニュージーランド・ギズボーン

なんかの気配で目が覚める・・・。外はと見ると薄明るい感じになってきていた。思うに午前６時過ぎって感じ・・・。おいらを目覚めさせた気配の主は、おいらの隣のドア付きの部屋で寝ている船長だった。 　薄目をあけて見ると・・・船長はドアを開けて出てきたのだが、のぁんとご婦人も一緒だったのだった(○_○)。「やるな〜船長（笑）」と思うと同時に完全に目が覚めた・・・。そういえば昨夜電気を消して眠りに落ちる直前に・・・、「シー、シー、シー！」とか言う複数の声を聞いた記憶があった。皆が起き出す前にご婦人を送っていく船長を見て見ぬ振りをしたおいらであった・・・。		その後船長がエンジン点火・・・、その音でみんなが目を覚まして起き出す。早速出港なのだが、夕べ盛り上がりすぎたガフ君が２日酔いで死んでいた・・・（笑）。フラフラになりながらガフ君が起き出して、出港する。更に頑張って朝飯を作るガフ君。その朝飯を食いながら、早朝のご婦人の顛末を皆に報告する。「船長もやるね〜」と感心する。 　ガフ君は椅子に座ったまま撃沈・・・。夕べ話したところ、ガフ君はおねーちゃんと別れたブロークンハートの状況だそうで２週間後にカナダに旅立つそうである。「人生いろいろやな〜」と思うのだった。港内にある氷屋さんで氷を購入する。これでハプカが釣れてもお土産に出来るぞ〜。			ムナディさんと船長との前日の打ち合わせにより、一気にハプカポイントに向かう。すでに持ち帰るはずのお土産ハプカは伊勢エビの餌になっている・・・。今日釣れるかどうかがすべてであるのだ・・・。そんな最終日なのに、ムナディさんはのっけから体調不良でベッドから出られない・・・。 　「ムナディさんの分まで釣るぞ〜」と燃えるおいらであった。それでもポイントまでは２〜３時間・・・。この移動時間の多さは結構辛い。燃える心を内に抑え、ベッドで転がり到着の時を待つのであった。エンジン音が静かになり、ポイント到着を知らせる。
最初からハプカ狙いなのでサンメジグ360gを結ぶ。ムナディさんは撃沈したままだ・・・。船長の合図でおいら、中野ちゃん、ちょっと遅れて鎌田さんがジギング開始する。フォーリングで、「こここここーん」とあたる。「やば、バラクーダや〜」と思う。が、今更どうしようもない・・・。ボトムをとって急いで回収してみると・・・、哀想なくらい傷だらけになってサンメジグ回収。 　ムナディさんハプカに対する執念で釣り復活。すぐにバラクーダヒット・・・(-_-#)。おいらはサンメジグ温存でツルジグ３５０ｇの付いたベイトタックルを持ち出す。残念なことにツルジグがまたバラクーダに効果的なようで（笑）、フォーリングでゴンゴンあたる。		そしてフォーリングが止まる・・・。「なんか下北のホッケ釣りと同じジャン・・・」と思う（笑）。ロッドを揺すって外そうとするがアシストフックをガッチリ食っているようで全然外れない。しょうがないので巻き上げる・・・。おいらはバラクーダを引き抜き、リーダーチェック。そしてすぐにジグ投入・・・。ムナディさんハプカが釣れないので早速と撤退・・・。 　おいらがフォーリングの途中、隣の鎌田さんにバラクーダヒット。PE10号にものを言わせグイグイと巻き上げる。しかし水面直下でバレた・・・。「ラッキー(^-^)/」と鎌田さん。するとおいらのロッドからテンションが消えた・・・。「あれ？高切れだ・・・」			ティップから２〜３ｍのところでＰＥが切れていた。どうやらバレたバラクーダが大口を開けておいらのラインを引っかけていったらしい・・・。鎌田さんはラッキーだったが、おいらは無茶苦茶アンラッキーだった。そのラッキーさが鎌田さんにヒットを生んだ。 　「なんだ？なんだ？」と言いながら巻き上げる。「赤いぞ〜」と言いながら魚を引き抜く。魚は赤物だった・・・。が、金魚のでかい奴って感じの魚だった（笑）。「目がキンメ系とは違うよね〜」「なんだこれ〜？？？」と話す。 　とりあえずキープしていたが、船長達は食ったのだろうか・・・？
バラクーダの猛襲に耐えきれず、船長はポイント移動・・・。おいらはバラクーダが追いかけられないくらい早く落ちるようにサンメマグナム640gを結ぶ。ついに本気モードだ（爆）。早速投入・・・、何とかノータッチでボトムがとれた。が、ジャークするとゴツゴツとバラクーダのバイト。 　「ここもバラクーダか〜〜〜（泣）」とガックリ・・・。 　「こうなりゃバラクーダ全部釣ったる・・・」と頑張るおいら・・・。おいらのアシストフックはザイロン１００号で結束してあるのだが、バラクーダを２〜３匹釣るとそのザイロンもボロボロになってしまう。船長が再びポイント移動する。今度はもう少し深いポイントに入る。		ここまで深いと（150〜200ｍ）バラクーダがいないようだ・・・。気合いを入れてジャーク。が、期待したハプカは全然あたらない・・・。そんな時間が結構続く・・・。「バラクーダでも当たらないと寂しいもんだね・・・」と中野ちゃんと話す（笑）。 　再びポイント移動・・・、しかし沈黙。 　ふと空を見上げると、真っ黒な雲が凄い早さで流れ始めた・・・。「今日も荒れそうだな〜。もう時間の問題だな・・・（泣）」と思う。 　またしてもポイント移動。バラクーダが当たる・・・が、ハプカは来ない。キビシー（財津一郎風）。いよいよ、爆風状態になり続行不能。キャプテンの判断でギズボーンに戻ることにした。 　「あ〜、終わっちゃったな〜〜〜」と思う・・・。			昨日までの風は北西系だったが、帰り道には南西系の風に変わっていた。うねりも完全に真正面から向かってくる・・・。そんな天気でも船長は可能な限りのフルスロットル（爆）で突っ走る。全面ガラス窓は波がかぶりっぱなしで前が見えないまま・・・、「この前と同じじゃん・・・。」と思う。 　おいらはキャビンの入り口に座り、ボートの航跡をぼんやりと見る。引き波とうねりがぶつかり合い、結構な三角波がたっていた・・・。ガフ君は夕べの深酒がまだ効いているようで撃沈している。　「お〜い」と誰かが呼んでいる声がした。船長がガフ君を呼んでいるようだった。ガフ君に「船長が呼んでいるよ〜」と起こす。
ガフ君は「ナンダナンダ？？？」という感じで操舵室を上っていった。帰ってこないガフ君・・・。「なんかあったかな・・・？」とちょっと心配な感じ・・・。 　「お〜〜〜い、お〜〜〜い」と再び声が聞こえた。続いて「お〜い、TOORUさ〜〜〜ん」とかすれた声が聞こえた。声はベッドで撃沈していたムナディさんからだった・・・。「あれ？ムナディさんの声じゃん・・・」とおいら。中野ちゃんが様子を見に行く・・・。 　すぐに「あ〜、たいへん」と中野ちゃんの声・・・。「どうした？」とおいら。皆でベッドルームに駆け寄っていく・・・。 　「消火器が暴発して・・・」と中野ちゃん。「誰か呼んだ方が・・・」と続ける。見ると「シューシュー」消化器が吹き出していた。とりあえず後部デッキに出て「ヘイヘイ」とガフ君を呼ぶ。		急いで降りてくるガフ君と一緒にベッドルームへ向かう。中野ちゃんがバッグを避難させている。 　「消火器が止まらない・・・」と中野ちゃん。ムナディさんは撃沈したまま身動き不能のようだ（笑）。おいらは自分のバッグがどうなっているか気になる・・・（爆）。バッグ発見。なんか消火器の噴出物で少々濡れていたが、なんとか救出する・・・。 　ガフ君はまず消火器を持ち上げ後部デッキに運ぶ・・・。「どうするんだろ〜」と見ていると、ちょっと思案した後吹き出している消火器をクーラーの中にぶち込んで隔離した・・・（笑）。 　ムナディさんもなんとかベッドルームから這い出してきて、「クルシカッタヨー、ヨンデモダレモコナインダモン・・・（涙）」と言う（笑）。			ギスボーンが見えるあたりでやっとうねりは収まる・・・。皆起き出して、「ハプカのお土産がないね・・・」と寂しく語り合う。港に到着。キャプテンを呼んでみんなで記念写真を撮る。シャッターはキャプテンの娘さんに押してもらう。 　ムナディさんはキャプテンと交渉してお土産ハプカが無くなった代わりに伊勢エビを貰うことにした。おいらは手早くタックルを自動車に積み込む・・・。おいらと鎌田さんはタックル班、ムナディさんと中野ちゃんは伊勢エビ物色班と分かれた。モーテルにタックルを運び込み終了。 　おいらは暇なのでパッキングを始める。中野ちゃん達が戻ってきた。袋には大きな伊勢エビが２匹・・・。妙にテンションが上がるおいら達。
中野ちゃんがいつものように伊勢エビの調理にかかる・・・。身はお刺身に・・・、頭周辺は味噌汁に・・・。味噌汁は出汁が効いていない感じなので、中野ちゃん秘蔵の（笑）インスタント味噌汁を入れて出汁とコクを出す。。・これで完成＼(^_^)／。船から持ち帰ったビールをあけて乾杯( ^_^)／□☆□＼(^_^ )。 　早速刺身を食う・・・。滅茶苦茶旨い。伊勢エビ頭の味噌汁を飲む・・・。これもまた旨い・・・(^^)v。頭に入っていたミソは味噌汁で軽くしゃぶしゃぶにして口の中に放り込む・・・、絶品(^-^)/。しばらくは「・・・」と声が出ない。 　一通り食い終わって、海老の残骸が山積みとなっていた。鎌田さんはその中に残っている食べ残しの身の入っている足を一本一本探しだして食っていた・・・（笑）。とりあえず大満足なおいら達。　晩飯は７時頃と大体決めて一時解散とする。 　食器を片づけてとりあえずシャワーを浴びる。明日の朝の身支度の道具をだけを残し、パッキングを早速と終了させる。これからパッキングに取りかかる中野ちゃんを部屋に置き、おいらは街に散歩に出かける。		とりあえず近くのホームセンターにはいる。中にはいると造りが全体的にでかい。店内のカートも日本の1.5倍くらいある感じ。取り立てて買うものはないけれど、基本的に楽しい（笑） 　ホームセンターを出て隣の酒屋へ・・・。「ビールが切れたからビールでも買うか？」と思ったが、地のビールが無くてハイネケンとかしか置いてなかった。「ここに来てハイネケンもないだろう〜」と見送り・・・。冷蔵庫を見ると出来合いの「ジャックダニエル＋コーク」のバーボンコークがあった。「へ〜、こんなモノもあるんだ〜、みうらさんのお土産になるかな〜」とちょっとであけ思うが、みうらさんとあう予定もなかったので見送りとした（笑）。重いし・・・。 　酒屋さんをでて街を歩く。街並みが新鮮で歩いているだけで妙に楽しい。写真をパチパチ撮る。 しかし、夕方５時を過ぎていたためなのか、ほとんどの店が閉店となっていたのが残念だった。 　スクエァな街並みは迷い様がない感じで快調に歩く・・・。メインストリートを１本外れたストリートに、異様な雰囲気のお店を発見した・・・。			よく見るとドア全体に入れ墨の写真がたくさん貼り付けてあった。ここは「入れ墨屋」だったのだ・・・(○_○)。中から強面のおっちゃんが出てこないか気を付けながら、写真を撮る。更に散歩を続ける。いろんな記念碑とかがあったがさっきの「入れ墨屋」を見つけたときのインパクトには全然及ばない・・・。そろそろ、素足に履いたせいなのか？か足の指が痛くなってきたのでモーテルに戻る・・・。 　中野ちゃんはようやくパッキングを終えそうな感じだった。おいらは歩き疲れてちょいと仮眠する・・・。おいらのベッドの上でモーテルの猫が寝ていたが、適当に追っ払って眠る・・・。 　晩飯の時刻が来て、先日の中華料理屋に向かう。今度は迷わずに一発で到着。「何を食おうか〜」と適当に頼んだほか、１Ｌ位のハウスワインを注文した。前回海老が美味しかったのでおいら的には海老中心に注文する。思いっきり食ったけど、それでもたくさん残った料理をお土産にして貰いパック詰めにしてもらった。 　部屋に戻って一息つく間もなく、ベッドに転がり込み爆睡・・・。

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